この記事で寄り添うお悩み
- 離婚するメリットって何があるの?
- メリットだけじゃなくデメリットも知りたいな
- 離婚について詳しく理解しても不安なときどうすればいい?
離婚は人生の大きなターニングポイント。
決断して実行するには膨大な時間と負荷がかかるものです。
それでも離婚が頭に浮かぶ状態が続くと、焦って行動に移してしまうケースもよく耳にしています。
また前向きに離婚を進めるにしても、離婚に関する周辺知識を把握しなかったことで後悔する人が少なくありません。
そこで、いちど冷静に考えてもらうために離婚のメリットとデメリットについて徹底的にまとめました。
離婚を決断する前にこの記事を最後までお読みいただき、あなたにとって本当に離婚が最良の選択なのかをじっくり考えていただければ幸いです。

この記事の著者
離婚にはメリットもデメリットもある
離婚をすれば今感じている不満やイヤなことから解放されるはずと、メリットだけに目が行きがちになりますよね。
ですが実際のところ、離婚にはメリットもあればデメリットももちろんあります。
今の状況や離婚後の生活環境などは千差万別ですから、夫婦の状態を見ずに「こんな人は離婚したほうがいい(しないほうがいい)」と断言できるものでもないものです。
けれどもメリットだけに目がくらみ、離婚後「こんなはずじゃなかった」と悔やむことのないように、メリットとデメリットを秤にかけて、冷静に検討していきましょう。
離婚する5つのメリット
離婚する最も大きなメリットは、現在の不満やストレスから解放されることでしょう。
具体的にどんな未来に近づけるのかご紹介します。
- 我慢やストレスがなくなる
- 自分の望むように時間やお金を使える
- 自由に恋愛ができる
- 気持ちが若返る
- 子どもが明るくなる可能性がある
我慢やストレスがなくなる
今まで我慢していたパートナーに振り回される機会を限りなく減らせるでしょう。
すでに家庭内別居や仮面夫婦になっていたとしても、もはや好きでもない相手と暮らすこと自体が多大なストレスになりますよね。
たとえ別居して他の好きな相手と暮らしていても、戸籍上は夫婦である事実に我慢ならない人もいるものです。
離婚すればこのような我慢やストレスから解放されます。
自分の望むように時間やお金を使える
今までは家族のために時間もお金も割いていたはずです。
一人になれば、自分のために使える時間・お金が離婚後に増えるでしょう。
離婚して子どもと暮らすことを選択したとしても、嫌いなパートナーのために自分の時間とお金を使う必要がなくなります。
ですから自分の望むように、自由にやりくりできるのです。
自由に恋愛ができる
婚姻中には自由に恋愛することはできませんよね。
相手への気持ちがどれだけ離れようと、法的には夫婦ですから恋愛をすれば不倫になってしまいます。
また婚姻中の自由恋愛は社内や近所で噂になりやすく、あなたのイメージにも傷がついてしまうかもしれません。
しかし離婚してしまえば「独身」なのですから、自由に恋愛が楽しめるようになるのです。
恋人との甘い時間を過ごしたいなら、離婚してからにしましょう。
気持ちが若返る
家庭に縛られることがなくなれば、気持ちが若返り元気が湧いてくる方も多いです。
これまで重苦しいと感じていた世界が急に色づき、輝いて見えるかもしれません。
結婚している間は諦めていた趣味にチャレンジしたり、欲しかったものを買ってみたりと自分を変化させるタイミングにもなります。
今はやりたいことがさせてもらえない環境なら、なおさら離婚後は若々しい気分を取り戻せるでしょう。
子どもが明るくなる可能性がある
離婚が子どもに良い影響を与えるケースもあります。
親が考えている以上に子どもは周囲をよく観察しているものです。
子どもに暴力を振るう親だったり、夫婦喧嘩が絶えない家庭だったりした場合には、子どもが「早く離婚してくれないかな」と考えていることも少なくありません。
離婚して家庭から暴力や喧嘩、気まずい雰囲気がなくなることで、子どもが今までより明るくなることもあるのです。
離婚する5つのデメリット
離婚する最大のデメリットは生活水準の低下でしょう。
収入が低い方は世帯収入が落ち込みますし、収入が高くても家事や育児といった仕事が増えてしまいます。
生活水準の低下やその他のデメリットについても解説していきますね。
- 生活水準が下がる恐れがある
- 片親になる
- 孤独感を感じやすい
- 周囲から失敗したと思われる
- 離婚のための時間やお金がかかる
生活水準が下がる恐れがある
夫と離婚した妻が子どもを引き取った場合などは、金銭面での水準がガクンと下がることが考えられます。
妻の収入が生活費の柱になるので、夫の収入に頼りきりだったなら離婚後とても苦労するでしょう。
一方夫の方は、安定的な収入があったとしても、これまで妻が行なっていた家事や育児を担当しなければならなくなります。
今までなら帰宅後用意されていた夕食やシャツのアイロンがけなどを、今後は自分でしなければなりません。
片親になる
子どもが片親になるという事実は一生つきまとうものです。
ふたり親よりもひとり親の元で育った子どもの方が、いじめや不登校などで悩みやすいという結果も出ています。(引用元:労働政策研究・研修機構「第4回(2016)子育て世帯全国調査」)
片親になることが、子どもの生育に影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。
子どもが小さければ「どうしてうちだけお父さん(お母さん)がいないの?」と疑問に感じるでしょうし、ふたり親の家庭を羨ましく思うようになるかもしれません。
孤独感を感じやすい
特に長年連れ添ってから離婚した場合には、孤独感に苛まれる傾向にあります。
今までは必ず誰かがいたのに、突然一人きりになってしまうのですから。
会社や地域、親族という居場所があればよいのですが、定年退職して近隣住民や親戚との関わりもまったくなかった場合には、孤独で心にぽっかりと穴が空いたように感じるでしょう。
新しい趣味を始めて交友関係を広げたり、親戚づきあいを再開したりといった行動を取らないと、ますます一人になってしまいます。
周囲から失敗したと思われる
「離婚=失敗」というイメージがまだまだ根強いですから、世間から「失敗した人」「出戻りの人」という目で見られるかもしれません。
直接嫌味を言ってきたり、噂話にされたりすることも考えられます。
子どもも片親なことを理由に、友達からからかわれるかもしれません。
離婚のための時間やお金がかかる
相手が離婚に応じてくれず、裁判になるとそれだけ時間もお金もかかります。
2人で話し合って離婚になったとしても、財産分与や養育費の支払いなどが発生するものです。もし自分に不貞があれば慰謝料の支払いもしなければなりません。
また離婚前に別居する場合は、引越し費用や家賃の負担もかかります。親族や会社への説明も必要です。
離婚し新しい生活に移行するまでに、かなりの時間とお金がかかることを心に留めておいてください。
離婚によるメリットを得る5つの方法
離婚をすれば必ずメリットが得られるわけではありません。
モラハラやdvで心に大きな傷が残る場合もあれば、度重なる喧嘩や不倫でネガティブな思考から抜け出せなくなり、相手と離れても一人悶々とするケースはよくあります。
ですので、離婚について検討してみると決めたなら、メリットを最大限に得る方法も把握しておきましょう。
- 離婚を前向きに捉える
- 離婚後の生活を具体的に想像する
- 逃げずにとことん相手と話し合う
- 子供だけでなく自分も大切にする
- 夫婦関係を修復できないか模索する
離婚を前向きに捉える
離婚という選択肢を考えるわけですから、少なからず悪い思い出や辛い気持ちはあるものです。
しかし、離婚=ダメなものと決めつける必要はありません。
新しい人生に向かって、今まで以上の幸せを目指すことはお互いにとって健全な状態と言えるのです。
苦い思いもたくさんして難しいと感じるでしょうが、離婚を前向きに捉える気持ちは忘れないでください。
離婚後の生活を具体的に想像する
「離婚後はたぶん楽になるはず...!」のように漠然とした考えでいると、いざ離婚をした後に何をしてよいのか分からなくなります。
相手との関係を断ちたいと思っていたはずが、一人になることによる不安が勝ってしまうこともあるのです。
それを避けるには、離婚後の生活を具体的に想像し、自分のやりたいことまで落とし込んでおくといいでしょう。
すると、離婚のメリットを感じやすくなります。
逃げずにとことん相手と話し合う
お互いにすっきりとした状態をつくるにはわだかまりを無くしておく必要があります。
ですが、夫婦関係が悪い状態だと相手と腹を割って話しづらいもの。
しかし離婚後に、気持ち新たにそれぞれの生活を歩んでいくためには、とことん相手と話し合うことが大切です。
一方は話したいのに一方は拒否する、両方だんまりする。言いたいことも言えず最悪な結末へと進んでいます。離婚後にうまくいくはずもありませんよね。
未来のために、あなたからの歩み寄りを忘れないことです。
子供だけでなく自分も大切にする
子供を大切にしたい気持ちはよく分かりますが、親にも人生があることを忘れないでください。
子供のことばかり考えご自身をおろそかにすれば、離婚後のあなたは気力も体力も衰えていきます。
そんなボロボロになったあなたと生活する子供は、果たして幸せなのでしょうか。
あなた自身を大切にしあなた自身がめいいっぱい楽しむことで、子供も安心して生活できるようになるのです。
夫婦関係を回復できないか模索する
離婚によるメリットを取りこぼす1つの大きな要因は「後悔」です。
「あの時こうしていれば...」「もっと歩み寄れなかったのかな...」のように過去ばかりを振り返ってしまうと、離婚のメリット(未来)に目を向けることができなくなるんですよね。
なので、夫婦関係の回復を模索しておくと、あなたにとっても相手にとってもやり残しは無くなっていきます。
あなたに否があることが分かっている場合は、素直に謝ったり同じ過ちを繰り返さないことで、相手からの見方が変わり夫婦関係も回復することは十分にあり得るのです。
冷静になってできることをやり切れば、仮に離婚という結末を迎えたとしても後悔なく好転していくでしょう。
離婚のメリットデメリットから意思決定できた場合
離婚のメリットとデメリット、メリットを得る方法についてお伝えしてきました。
ここまでを読み進め意思決定ができた方は、下記のどちらかです。
- 離婚のメリットデメリットをふまえ「修復」を試みたい
- 離婚のメリットデメリットをふまえ「離婚」を試みたい
そんなあなたに合った記事をご用意しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
修復を試みたい方はこちら↓
離婚を試みたい方はこちら↓
意思を決めたなら、一歩でもいいので前に進んでみましょう。進んでみてやっぱり違うと思えば、この記事に戻って改めて考えればいいのですから。
離婚のメリットデメリットから意思決定できない場合
離婚の迷いが消えないなら、もう少し踏み込んで考えていきましょう。
夫婦関係を修復してから離婚するのは概ねスムーズですが、逆は相当大変です。
離婚してから後悔しないためにも、できることをすべてやってから意思決定していくといいですよ。
離婚するかしないかの決断に使えるチェックリストにて詳しく解説してますが、ここでは3つご紹介します。
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離婚するかしないかで迷ったら!離婚するべきかチェックできる10のリスト
続きを見る
- 離婚したい原因を探してみる
- 改善する方法がないか試してみる
- 離婚後の金銭的な問題に目処がつくか考える
離婚したい原因を探してみる
なぜ離婚したいのか、その原因を明確にする必要があります。
「浮気」のように確固たる原因の場合もあれば「態度が気に入らない」のような、ややあいまいな原因も考えられます。
離婚したくなるほど何に不満を抱いているのか、自分の気持ちに尋ねてください。
原因をはっきりさせるだけでも、心がスッキリして別の未来につながることもありますよ。
改善する方法がないか試してみる
原因が分かったら、改善する方法はないかを試してみることが大切です。
「洗濯物を散らかすのが許せない」「ちょっとした言葉遣いを直してほしい」などであれば、相手の協力があれば改善できるかもしれません。
一方「パートナーが不倫相手の家に入り浸っており自分もそれが許せない」なら、改善は非常に困難でしょう。
改善の余地があれば夫婦関係修復も視野に入れて行動し、そうでなければ離婚後に苦労しないよう準備を進めましょう。
離婚後の金銭的な問題に目処がつくか考える
これまで相手の収入に頼っていたなら、今後の生活費を捻出する目処がつくか考えましょう。
フルタイムで働く・実家に援助をお願いする・生活保護を受けるなど選択肢は複数あります。
離婚してから探しはじめると生活が立ち行かなくなってしまいますから、離婚の前に生活費程度は賄える状態にしておく必要があります。
離婚のメリットデメリットまとめ
本記事では「離婚のメリット・デメリット」について徹底的に解説しました。
「あなたにとって重要」なメリット・デメリットをふまえて、離婚について検討していきましょう。
もし、自分の中で方向性は見えたけど進めるのが怖いという方は、一人で抱え込まないでくださいね。
夫婦問題解決のプロである松浦が、あなたに合った解決策をご提案してまいりますので、お気軽にご相談ください。
行政書士松浦智昌
行政書士松浦総合法務オフィス