この記事で寄り添うお悩み
- モラハラの特徴とは?
- 家庭内でモラハラが起きる原因って?
- モラハラが及ぼす悪影響ってどんなもの?
モラハラとは意外にも身近なところに潜んでいます。
最も身近なのは、「家庭におけるモラハラ」です。
「うちは大丈夫」「ちょっと口喧嘩は多いけど、ごく普通の家庭だと思う」
このように感じている方もいると思いますが、知らず知らずのうちにモラハラの被害者あるいは加害者になっているかもしれません。
職場でのモラハラなら離れるのも難しくないですが、家庭のモラハラは簡単にはいかないのです。
そこでこの記事では、家庭で起こるモラハラの特徴や原因、それから解消法について踏み込んで解説していきます。
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家庭内で起こるモラハラの特徴とは
モラハラとは、言葉などを使って相手に精神的な苦痛を与えることです。
夫が被害者になる場合もあれば、妻が被害者になる場合もあり、近年では特に身近な暴力となっています。
家庭内で起こるモラハラの特徴について、詳しく解説していきますのでご覧ください。
暴言
暴言はモラハラの代表格と言えます。
暴言というのは、
「バカ野郎!」
「死ね!」
「消えろ!」
「なめてんのか!」
このようなセリフを指します。
一見、「子どもみたいなセリフを言う大人がいるの?」と思うかもしれませんが、モラハラ夫、モラハラ妻は平気で自分のパートナーにこのような言葉を投げかけます。
多くの場合は、相手の言動が気に入らなかった時に暴言を吐いてしまうケースでしょう。
また中には、きっかけもなく暴言を吐いてくる人も存在するのです。
無視
意外と知らない方も多いのですが、「無視」もモラハラに該当します。
中には、数日間あるいは数週間もパートナーを無視し続ける方も存在しているのです。
「無視は相手の人格を否定する行為だ」とよく言われますが、極端に無視をされ続けると、精神的に大きなダメージを負う場合も。
相手の無視が原因でうつになってしまうケースもあります。
家事や育児を断固拒否
一昔前は、「男は外で稼ぎ、女は家で子どもを守る」というのが日本の常識でした。
これまでは「亭主関白」という言葉で片付けられてきましたが、近年ではこのような常識が覆されつつあります。
もちろん夫婦の話し合いで、「私は家と子どもを守るから、あなたは稼ぎに集中してほしい」という結論に至っているのであれば問題ありません。
しかし中には、妻が家事や育児を手伝ってほしいと言っているにもかかわらず、断固拒否する夫もいます。
また、家事や育児には一切手を出さないにもかかわらず、妻のやり方や考えを全否定する夫もいるのです。
このようなケースは完全なるモラハラと言えます。
徹底的に束縛する
これは夫、妻どちらにも言えますが、相手の行動を極端に制限したり、異常に嫉妬したりするのもモラハラに該当します。
例えば、
- 仕事が終わったらまっすぐ帰ってきて
- 友達との飲み会は一切認めない
- ママ友との関係を全て切れ
というようなケースです。
中には、相手の同意を得ないままスマホにGPSを取り付けて、常に監視するケースもありますが、これも間違いなくモラハラと言えます。
お金を全く渡さない
生活費を全く渡さないというケースもモラハラに該当します。
モラハラ気質の夫は、経済的な主導権を握り、家族(主に妻)をコントロールしようとします。
中には、自分が決めた予算の中でやりくりできない妻に対して、
加害者「お前の管理が下手だからだ!」
加害者「土下座しろ!」
というような暴言、脅しをしてくる夫もいます。
他人の前でバカにする
他人の前でバカにするという行為もモラハラです。
これも夫婦どちらにも言えることですが、同僚やママ友、あるいは古くからの友人に自分のパートナーの悪口を言ったり、下にみた発言をしたりするのは、相手に対する嫌がらせの一種ですので、モラハラに該当します。
中には、「悪意がない場合はいいの?」と考える方もいますが、悪意があろうとなかろうとモラハラになりますので注意しましょう。
物にあたる
怒った時に物にあたる方もいますが、これもモラハラです。
例えば、
- 家具を投げる
- 家具を殴る、蹴る
- 扉を必要以上に強く締める
など、直接暴行を加えられたわけではなかったとしても、威嚇行為や脅し行為になりますので、間違いなくモラハラと言えます。
家庭内でモラハラが起こる原因とは
家庭内でモラハラが起こる原因についても、詳しく解説していきます。
ストレス発散行為
ストレス発散行為の1つとしてモラハラを行っている方もいます。
具体的には、
- 会社で上司からたくさん指摘された夫が、家に帰ってきて妻に当たる
- 家事や育児で疲れている妻が、何もしていない夫に暴言を吐く
というようなケースです。
相手より優位に立ちたい
モラハラをする方は、相手より優位に立ちたいと考えているケースが多いです。
モラハラ特有の心理から、
- 暴言を吐く
- 家庭の財布を握る
というような行動に出てしまうのです。
自分を認めて欲しいという気持ちから
承認欲求が以上に強い方も、モラハラ夫、あるいは妻になりやすいです。
自分の主張が通らなかったとき、自分の意見に反対されたとき、モラハラ夫や妻は、暴言や無視によって承認を得ようとします。
ただ、「相手の意見に反対する→暴言を吐かれる→謝って認める」というサイクルは、相手のモラハラ度合いを強める原因になりますので注意が必要です。
愛情を試している
モラハラをする夫、妻は愛情に飢えている可能性が高いです。
- 他の人に奪われてしまうかもしれない
- 本当に自分のことを愛しているのだろうか
という気持ちから、暴言や無視、過度な束縛をしてしまいます。
家庭内のモラハラが及ぼす悪影響とは
家庭内のモラハラが及ぼす悪影響について、詳しく解説していきます。
精神疾患の原因になる
モラハラというのは、被害者の精神を少しずつむしばんでいきます。
例えば、
- パートナーが自宅にいると常にお腹が痛い
- パートナーの顔を見ると動悸がする
などです。このような状態を放置してしまうと、うつ病の原因になります。
人生がつまらなくなる
モラハラを受け続けながら家庭にいると、人生がつまらなくなります。
なぜなら、自分がやる内容、言う言葉をすべて否定され、行動の範囲が制限されるからです。
このような状態が続くと、
- 自分は何のために生きているんだろう
- 自分はなんのために働いているんだろう
というような状態になってしまい、最終的には精神疾患の原因になります。
子どもの教育に悪影響
言うまでもありませんが、モラハラは子どもの教育に悪影響を及ぼします。
モラハラを続けていると、
- 子どもがお父さん、お母さんを怖がるようになる
- モラハラが当たり前だと認識してしまう
- 自分の気持ちを素直に言えない子供になる
- 学校でいじめの主犯格になる
というようなデメリットが生じてしまいます。
だからこそ「モラハラは遺伝する」と言われているのです。
洗脳状態になる
他人から暴言を言われたり、無視をされたりするのは誰だって嫌ですよね。
ただ、モラハラを受け続けると、不思議なことに暴言や無視をされるのが普通だと思ってしまうようになるのです。
特に家庭では、「この人は自分のためを思って言ってくれている」という勘違いをしてしまう場合もあり、非常に危険です。
家庭内でモラハラがある場合の解消法
家庭内でモラハラがある場合の解消法について、詳しく解説していきます。
モラハラにも様々なパターンがあるため、各パターンに対する対処法についても下記にまとめておきました。参考にしてみてください。
-
モラハラ対処法11選!モラハラ被害者と加害者が今すぐやるべき事を徹底解説
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冷静にモラハラであることを伝える
モラハラ夫、妻の中には、悪意がなく自覚なしにモラハラをしている方もいます。
そのような場合、自分が傷ついていること、発言がモラハラであることを伝えなければなりません。
モラハラが始まってすぐの頃であれば、相手が改心してくれる可能性もあります。
信頼できる人に相談する
自分が傷ついていることやその言動がモラハラであるということを伝えたとしても、相手が全く改心してくれない場合は、第三者からの指摘が有効です。
最も効果的なのは、
- 相手の親
- 親友
- 専門家
です。自分が行っても治らない場合は、彼らに助けを求めましょう。
言動を録音して証拠を掴む
相手の親や相手の親友に、「うちの夫(妻)からモラハラを受けている」と相談したところで、証拠がなければ信じてもらえません。
モラハラの決定的な証拠を掴むためにも、まずは相手の言動を録音してみましょう。
録音する機械がない場合は、メモや日記でも構いません。
モラハラの実態をしっかりと記録しておけば、相手の親や親友への相談時、あるいは離婚時に役立つのです。
絶対に言いなりにはならない
先ほども解説したように、モラハラを受け続けていると一種の洗脳状態になります。
こうなってしまうと、元の状態に戻るのにかなりの時間がかかるでしょう。
洗脳状態に陥らないようにするためにも、相手の言いなりには絶対にならないようにしましょう。
別居も1つの方法
何をやっても相手のモラハラが治らない場合、別居も視野に入れてみてください。
籍を入れたまま別々に暮らしてみると、相手が改心してくれる可能性もあります。
「家を二軒借りる余裕がない」という方は、実家に戻るという選択肢もありでしょう。
とにかく相手のもとから離れ、モラハラ環境から遠ざかると同時に、相手にモラハラを自覚させることが大切です。
どうしても治らない場合は離婚も視野に入れる
長期間のモラハラに苦しんでいる方、あるいは相手と家庭で過ごすのが嫌になった方は、離婚も選択肢の1つです。
子どもがいる場合、モラハラ夫、妻と一緒にいては子どもまでモラハラ被害にあってしまうでしょう。
離婚すると家庭環境が一変し、最初は慣れない生活に大変な思いをすることがあるかもしれません。
ただ、モラハラ夫あるいは妻とずっと一緒にいて、精神をむしばまれたり、子どもの成長を阻害されたりするよりはずっとマシです。
- もう無理・・・
- 一緒に暮らしていると子どもに悪影響を及ぼしてしまう
と考えている方は、離婚も視野に入れて考えてみましょう。
家庭内モラハラの行く末とは
家庭内に一度でもモラハラが起きてしまうと、夫婦関係の維持が難しくなります。
別居したり、離婚したりなどで、お互いの関係が割り切れる状態になれば、二人ともが明るい道へと進めるでしょう。
しかし、そう簡単にはいかないものです。モラハラ気質は、長期間にわたり付きまとってきます。
例えば、
- ストーカーになる
- 離婚後も見下してくる
- 復縁したいと言ってくる
などです。
モラハラ相手から離れるという選択は間違ってはおりません。ただ、離れた後の状況も想像しておく必要があります。
詳しくは、モラハラ夫・妻のよくある末路は?モラハラ相手を後悔させる2つの方法にて解説しておりますので、行く末についても事前に把握しておきましょう。
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モラハラ夫・妻のよくある末路は?モラハラ相手を後悔させる2つの方法
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「モラハラとは?」まとめ
モラハラとは、言葉や態度で相手を精神的に痛めつける行為のことを指します。
モラハラが起こる原因は様々ですが、家庭内のモラハラが当たり前になってしまうと、子どもにまで悪影響を及ぼしてしまう場合があります。
パートナーからのモラハラ被害に悩んでいる方は、ぜひ今回紹介した解消法を参考にしながら、最善策を導き出してみてください。
モラハラへの対応や離婚を真剣に考えている方は、一人で悩んだり、一人で無理やり答えを出そうとしたりするのではなく、まずは当オフィスまでお気軽にご相談ください。
以上です。
行政書士松浦智昌
行政書士松浦総合法務オフィス